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看多機の売却・M&A|譲渡価格と進め方

看護小規模多機能型居宅介護(看多機)は、介護と看護を一体的に提供する地域密着型サービスとして、地域包括ケアシステムを支える重要な役割を担っています。一方で、後継者不足や人材確保の課題などから、事業の売却(譲渡)やM&Aを検討する事業者も少なくありません。本記事では、看多機の売却・M&Aの特徴や譲渡価格の考え方、買い手が確認するポイント、円滑に事業承継を進めるためのポイントを分かりやすく解説します。

看護小規模多機能型居宅介護(看多機)は売却・M&Aができる?

結論からいうと、看護小規模多機能型居宅介護(看多機)は第三者への売却(譲渡)やM&Aによる事業承継が可能です。ただし、一般的な介護事業とは異なり、看護体制や医療機関との連携体制なども事業価値を判断する重要な要素となるため、介護・医療分野に詳しい専門家へ相談しながら進めることが大切です。

看多機とはどのようなサービスか

看多機は、介護保険制度における地域密着型サービスの一つです。「通い」を中心に、「訪問介護」「訪問看護」「宿泊」を柔軟に組み合わせ、利用者の状態に応じたサービスを提供します。医療ニーズが高い方でも住み慣れた地域で生活を継続できるよう支援することを目的としています。

項目内容
対象者要介護1〜5の認定を受けた方
サービス通い・訪問介護・訪問看護・宿泊
特徴介護と看護を一体的に提供
指定区分地域密着型サービス

看多機と小規模多機能型居宅介護の違い

看多機と小規模多機能型居宅介護(小多機)は似たサービスですが、M&Aでは評価されるポイントが異なります。

比較項目小規模多機能看多機
訪問看護なしあり
医療ニーズへの対応限定的高い
看護師配置不要必要
M&Aで確認されやすい点介護サービスの運営状況介護・看護の両方の運営体制

看多機では、主治医との連携や看護サービスの提供体制なども重要な運営要素となるため、売却時には介護だけでなく医療面の体制も確認されます。

看多機が売却・M&Aの対象となる理由

看多機は、介護と看護を組み合わせた専門性の高いサービスです。新たに開設する場合は、人材確保や設備整備、指定に関する手続きなど一定の準備が必要となるため、既存事業を承継する方法を検討する事業者もあります。ただし、買収ニーズや事業価値は地域性や経営状況によって異なります。

看多機を売却するメリット

後継者問題を解決できる

親族や職員への承継が難しい場合でも、第三者へのM&Aによって事業を引き継げる可能性があります。廃業ではなく売却(譲渡)を選択することで、これまで築いてきた利用者や地域との関係性を維持できる可能性があります。

利用者・職員への影響を抑えやすい

廃業した場合は利用者が他事業所への移行を余儀なくされる場合があります。一方で、M&Aでは事業継続を前提として引継ぎが進められることが多く、利用者や職員への影響を抑えられるケースがあります。ただし、契約内容や雇用条件は個別案件によって異なります。

地域の介護・医療資源を残しやすい

看多機は地域包括ケアを支える重要なサービスです。事業が継続されることで、利用者だけでなく地域医療機関やケアマネジャーとの連携体制も維持しやすくなります。

無料相談・無料簡易査定
今すぐ売却を決める必要はありません。まずは現在の事業価値や譲渡の可能性を把握することで、今後の経営判断に役立てることができます。

看多機の売却価格は何で決まる?

看多機の売却価格(譲渡価格)は、一律の基準で決まるものではありません。財務状況だけでなく、人材、利用状況、地域性、医療機関との連携体制などを総合的に踏まえて事業価値が判断されます。

評価項目買い手が確認する内容
収益性売上、営業利益、利益率、将来の収益見込み
利用状況登録利用者数、稼働率、利用者の継続状況
人材看護師・介護職員の配置状況や定着率
医療連携主治医・病院・診療所との連携体制
地域性地域ニーズ、競合状況、人口動態
設備・建物修繕状況や設備更新の必要性

収益性だけでなく将来性も確認される

黒字経営であることは評価材料の一つになりますが、それだけで売却価格が決まるわけではありません。例えば、一時的な人材不足によって利益が減少している場合でも、改善の見込みがあると判断されれば、買い手から前向きに検討されるケースがあります。

一方で、設備投資が必要な場合や利用者数が減少傾向にある場合には、その影響も事業価値に反映されることがあります。

登録利用者数・稼働率

登録利用者数や日々の稼働状況は、将来的な収益を見込むうえで重要な判断材料です。安定した利用実績がある事業所は、事業承継後も継続した運営をイメージしやすくなります。

看護師・介護職員の定着状況

看多機では、看護職員の配置が制度上求められているため、人材の確保状況は特に重要です。経験豊富な看護師や介護職員が継続勤務する見込みがある場合は、引継ぎ後もサービス品質を維持しやすいと判断されることがあります。

医療機関との連携体制

看多機では、主治医との連携や訪問看護の提供体制が重要な運営要素です。地域の病院や診療所との連携実績、紹介ルート、退院支援との関係性なども、買い手が確認するポイントになります。

買い手が確認するポイント

買い手は、現在の業績だけでなく「引き継いだ後も安定して運営できるか」という視点で事業を確認します。

  • 看護師・介護職員の配置基準を満たしているか
  • 管理者やケアマネジャーが継続勤務できる見込みがあるか
  • 登録利用者数や稼働率は安定しているか
  • 地域の医療機関や主治医との連携体制が整っているか
  • 地域包括支援センターや居宅介護支援事業所との関係性
  • 設備や建物の老朽化状況
  • 行政指導や重大な運営上の問題がないか

このような項目は、デューデリジェンス(買収監査)の際にも確認されることが多く、事前に整理しておくことでスムーズな売却につながります。

看多機を売却・譲渡する流れ

  1. ① 売却準備
    決算書や契約書、人員体制、利用状況などを整理し、自社の現状を把握します。
  2. ② 企業価値の把握
    専門家へ相談し、無料簡易査定や企業価値評価を受け、おおよその譲渡価格を確認します。
  3. ③ 買い手候補とのマッチング
    秘密保持契約(NDA)を締結したうえで、条件に合う買い手との交渉を進めます。
  4. ④ 基本合意
    譲渡価格やスケジュールなど、大枠の条件について合意します。
  5. ⑤ デューデリジェンス(買収監査)
    財務・法務・労務・事業内容などについて詳細な確認が行われます。
  6. ⑥ 最終契約・引継ぎ
    最終契約を締結し、職員や利用者への説明、必要な行政手続きなどを進めながら事業承継を行います。

なお、売却完了までに必要な期間は案件ごとに異なります。事業規模や交渉内容によっては、数か月以上かかる場合もあります。

看多機の売却で失敗しないためのポイント

職員への説明時期は慎重に判断する

売却(譲渡)の情報が早い段階で広まると、不安を感じた職員が退職を検討する可能性があります。一方で、説明が遅すぎると信頼関係に影響することもあります。そのため、買い手との協議や契約内容を踏まえながら、適切なタイミングで説明することが重要です。

利用者への影響を最小限に抑える

看護小規模多機能型居宅介護は、継続したサービス提供が特に重要な事業です。事業承継後も安心して利用していただけるよう、サービス内容や担当職員、医療機関との連携体制をできるだけ維持できる引継ぎ計画を準備しましょう。

地域密着型サービス特有の手続きを確認する

看多機は地域密着型サービスに位置付けられており、指定や運営に関する手続きは自治体が関与します。譲渡方法によって必要な届出や手続きが異なる場合があるため、事前に自治体や専門家へ確認しておくことが大切です。

介護・医療分野に強いM&A会社へ相談する

看多機は、一般企業のM&Aとは異なり、介護保険制度や看護体制、地域医療との連携など専門的な確認事項が多くあります。そのため、介護・医療分野の事業承継実績がある専門家へ相談することで、売却後のトラブルを防ぎやすくなります。

まとめ

看護小規模多機能型居宅介護(看多機)は、介護と看護を一体的に提供する地域密着型サービスであり、M&Aでは収益性だけでなく、人材、医療連携、利用者の状況、地域との関係性など、多面的に事業価値が判断されます。

後継者不足や将来の経営に不安を感じている場合でも、すぐに売却を決断する必要はありません。まずは現在の事業価値や譲渡の可能性を把握することで、今後の経営方針を検討しやすくなります。

M&A承継サポートでは、介護・医療・障がい福祉分野に特化し、M&A成約実績を持つメンバーがご相談を承っています。着手金・中間金無料の完全成功報酬制(成約まで原則費用なし)のため、「売却するかまだ決めていない」という段階でも、お気軽に無料相談・無料簡易査定をご利用ください。


免責事項

本記事は、一般的な情報提供を目的として作成しています。税務・法務・会計・介護保険制度・行政手続きなどについて個別具体的な助言を行うものではありません。実際にM&Aや事業承継を進める際は、最新の法令や自治体の運用を確認するとともに、必要に応じて弁護士・税理士・公認会計士などの専門家へご相談ください。

まずはお気軽にお問い合わせください。

松本 圭祐
記事監修
取締役
松本 圭祐
新卒で楽天株式会社に入社し、その後合同会社DMM.comに転職。オンライン英会話サービスの「DMM英会話」の立ち上げを担当し、3年で業界最大手となる。
日本チームのマネージャーを務めた他、新規事業や法人営業なども管掌。その後ヘルスケア・福祉関連の事業を行う上場企業に転職し、M&A支援事業の立ち上げ、グロース全般を担当。
今までにM&Aコンサルタントとして50件以上の案件を成約に導く。
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